賃貸契約の特徴について
賃貸は、他人の所有する建物や部屋を借りる契約のことです。賃借人は、賃貸人に対して賃料を支払えば、住み続けることができますが、借りた建物や部屋を維持管理する義務を負います。借りた建物や部屋を汚したり壊したりした場合は、退去時にある程度補修費用を負担しなければなりません。このため、賃貸人は予め敷金という形で賃借人からお金を預かっておきます。賃借人が家賃を滞納した際にも、賃貸人は敷金から充当できます。
賃貸人と賃借人の間には信頼関係が欠かせません。家賃を半年以上滞納するなど、著しく信頼関係を破壊したと認められる場合には、賃貸人は賃借人に対して催告することなく賃貸契約を解除でき退去させられることになっています。
賃貸物件を借りるメリット
賃借人は、賃貸物件に住み始めたら、建物の老朽化による建替えが決まったり、家賃を長期間にわたって滞納したりするなど、よほど重大な事態にならない限り、契約が自動的に更新され、住居から追い出されることがありません。賃借人には賃借権という民法上の権利が認められている上、借地借家法の制定により待遇が改善され、対等な立場で賃貸人に対抗できるようになったのです。水漏れや既存の冷暖房設備の故障など、建物や部屋に不具合が生じたら、賃借人は賃貸人に修補請求できます。
賃貸人は自分の出費により請求に応じなければなりません。賃借人が退去した時に、経年劣化による損傷が見つかったら、賃貸人の負担による補修が必要となります。賃借人は自らの過失による損傷が無い限り、敷金を返してもらえるのです。