地震や火事などの災害に強い
鉄筋構造の大きな特徴は災害に強い点です。主要な柱と壁に鉄筋コンクリートが使用されている為、耐震性に優れています。実際、阪神淡路大震災などの大きな地震では、木造家屋や軽量鉄骨の倒壊が多かったのに対し、鉄筋構造の建物は無事だったケースが数多く報告されています。また、鉄筋構造は壁や天井がコンクリートなので、燃えにくく火事にも強いといった特色があります。延焼しにくく、万が一、自分が火事をだした場合も近隣への被害を抑えることができるため安心です。この為、自治体が指定する防火地域では、建築物を建てる際、鉄筋構造でなければ建築許可が降りません。この事だけでも、いかに鉄筋構造が安心できる建物か理解できるでしょう。
騒音もシャットダウン
鉄筋構造のもう1つの大きなメリットは遮音性に優れていることです。集合住宅では隣や上の階の物音に悩まされるケースもあり、最悪の場合、近隣トラブルに発展することもあります。その点、鉄筋構造はコンクリートに覆われており振動や音が伝わりにくいので、木造家屋や軽量鉄骨に比べ、これらのリスクを低減できます。 この様にメリットの多い鉄筋構造ですが、軽量鉄骨と鉄筋構造を混同している人が少なくありません。軽量鉄骨は柱の鉄骨が細く、壁も石膏ボード等の建材が使用されており、鉄筋構造とは全く構造が異なります。また、古い鉄筋構造では、内部の鉄筋が腐食したり、コンクリートが劣化し、性能が落ちている建物もあるので注意が必要です。不動産を賃貸する際は、構造の違いを理解し、建物のコンディションをしっかりチェックしましょう。